Sony MDR900ST ヘッドフォンの修理

自分の愛用ヘッドフォン、Sony MDR900STは10年以上使用しています。2年程前からイヤーパッドの破れなどが気になり始めましたが…中々直す気になれず放置…(汗
今年に入りプラグ部分の半田もモロくなったのでプラグ部分は再半田。ガリは減りましたがやはり耳が痛い…パッドの破れた部分やドライバが突き出して耳に当たる…

海外の仕事仲間にMDRを買ってきてほしいと頼まれサウンドハウスで買い物ついでに補修パーツを調べてみると合計で4000円程度で新品までオーバーホールが可能である事が判明。
早速パーツを取り寄せて作業に入る。



購入したパーツはイヤーパッド(L,R側)、ドライバ(L,R)、ウレタンパッド(L.R)。必要な工具は半田ごて、半田、各種精密ドライバー。
作業時間はおよそ30分でしょうか?

まず、自分の場合はR側から修復にかかりました。イヤーパッドは指を内側から滑り込ませるようにすると簡単に外れます。イヤーパッドが外れると中から写真のようなユニットが顔を出します。







本来は見えているドライバの上にウレタンのパッドがあったはずですが経年劣化で既に見る影もありません。ドライバもかなり消耗していますから丸ごと交換です。
赤丸内の+ネジ4ヵ所を外してドライバの配線を切断します。


ニッパ等でワイヤーを切断。新しいドライバと入れ替えて半田しなおします。
基本的には“半田してあった通りに半田する”だけですので元の状態を良く覚えておきましょう。
半田が完了した時点で念のため音を再生させて道通確認をしましょう。

完成したドライバを元の位置に戻し、外したネジを締めます。
最後にウレタンパッドを外から貼り付けて(両面テープがついてます)完成です。
新しいイヤーパッドを丁寧にかぶせましょう。

基本的に同じ要領でL側も作業を行います。が、MDR900STの場合、ワイヤーが左出しですのでL側からはR側へ別に配線を渡している関係上配線数が多いです。


写真内の青丸はR側への渡しです。ここも元の配線を覚えておいて新しいドライバへ移行しましょう。私の場合は配線を切断する際に少し残しておきました。色がわかれば場所もわかりますから。

また、今回の作業て唯一失敗してしまったのが以下の写真で見える黄色のワタ。

これってハウジング内の共鳴を抑える働きをするものですが、L側を元に戻す際にうっかり入れ忘れてしまいました。結局もう一回ばらしましたが。。。。気をつけましょう。

さて肝心の音ですが…とっても酷い(笑)
まぁ当たり前ですけどね。高温が耳に刺さるように痛いし定位もバラバラ。右左で聞こえ方がまるで違う。とりあえずエージングしないと話にならないので昨晩一晩(8時間程)プレイヤーの音量マックス状態で鳴らし続けました。
朝聞いてみるとあら、まるで違うヘッドフォン(笑)。
かなり良くなっていましたね。まだまだエージングは必要っぽいので本日も引き続き鳴らす予定です。安価な予算でヘッドフォンを新品に生まれ変わらせる事のできるオーバーホール。お勧めです。